• サナ通信
  • 2018.10.24

サナ通信 Vol.18 曝気槽が泡だらけ、そんな時の対処法は?

曝気槽が泡だらけ、そんな時の対処法は?

泡は泡でも、原因はさまざま。見極めが大切です。

排水処理施設を管理されている方なら、一度は経験した事がある"曝気槽での発泡"。悪化すると、曝気槽から泡が溢れ出たり、沈殿槽にスカムが発生したりと弊害が多い厄介者です。ただ、発泡の原因は、状況によってさまざまであることをご存じですか?今回は、そんな曝気槽でのトラブル『発泡』の原因や、対処法について考えていきたいと思います。

発泡の種類

1.石鹸状の白い泡の場合

→①高負荷時の発泡

微生物が有機物を分解する際に中間産物として代謝される物質が原因で発生する泡。水で叩くと消えやすい性質がある。

→➁洗剤由来の発泡

工場内で使用した洗剤が原因で発生する泡。1-①の泡と類似している。

2.汚泥色の粘っこい発泡の場合

→①低負荷時の発泡

生物酸化が進み、微生物の自己消化が原因で発生する泡。泡を水に入れて攪拌すると消える。

→➁放線菌による発泡

油脂分の流入が多い、SRTが長い、DOが高い、低負荷運転である、などの条件がそろった際に出現する放線菌が原因で発生する泡。泡を水に入れて攪拌しても消えない。

その他発泡原因・・・糸状菌、脱窒、過曝気、たんぱく質由来etc…

対応策!

1.①高負荷時の発泡:処理を促進させるため『SANA-WN-EX』の使用をおすすめいたします。

➁洗剤由来の発泡:応急処置として消泡剤を使用し、汚泥にダメージが及んでいる場合は『SANA-WN-EX』を添加、汚泥の再生を目指します。

2.➀低負荷時の発泡:微生物へ栄養を与える為、『BASEシリーズ』の使用をおすすめいたします。

➁放線菌による発泡:発生原因を特定した後に薬剤提案、運転操作のアドバイスをいたします。

泡が発生すると消泡剤を使用しがちですが、一時的に泡を抑制する事ができても、根本的な解決にはなりません。まずは現状の把握をおこない、その施設に合った対処方法を提案させていただきます。運転管理のアドバイスをはじめ、水処理トラブルの薬剤提案まで、幅広い対応が可能です。現場スタッフがご相談、現場調査、汚泥分析など親身に対応させていただきます。